どうしても手に入れたかった「究極の黒」

AV機器メーカー、パイオニアの新商品発表会に参加させていただいた。
「どうしても手に入れたかった究極の黒を「KURO」は手に入れた」この一言がすべて。
さて、発表された新商品には、新たに「KURO」というブランド名がつけられた。
製品のラインアップは、プラズマディスプレイ、Blu-rayディスクプレイヤー、ホームシアターシステムの3つの商品カテゴリー。
その中心がプラズマディスプレイ群。

キャンパスの白さがベースになるように、
テレビは黒が原点と考えて商品コンセプトとなっている。。
黒のために、発光体に新素材を採用。
黒のために、テレビのスピーカーの音質の限界を超える。
黒のために、全国で体験フェアを展開
黒のために、、、、
目的を絞り込むことで、KUROプロジェクトに力強い軸ができているのを感じられた。
独自のポジショニングを目指す新商品
新商品群には、大型薄型テレビのコモディティ化(要するに低価格化)の流れに巻き込まれずに、独自のポジショニングを築こうという狙いがある。

かといって、ハイスペックを競うために氾濫する技術を追求して他社と競合するのではなく、ライバルは映画館、ライブ会場、自然だという考えかたは好感がもてる。

プレゼンテーションを行ったお二人とモデルのかたが「KURO」の前でポーズ。
高機能大型薄型テレビという市場への挑戦は果たしてどうなるか。
「音のノイズ」をKUROの体験で知る
プレゼンテーションに続いて、「論より証拠」と用意された体験ルームに向かった。
「音」、「色」、「ホームシアター」、そして「Blu-Ray」という4つのテーマが設定されている。
特に「音」と「色」のルームには、比較できるよう4台の薄型テレビが用意されていた。

2つの点が印象に残った。
- 他社フルHDプラズマ
- 他社フルHD液晶
- 旧モデル(2006年)
- 新モデル
※他社は各社の最上級機種
まず、「音」では、同じテレビのスピーカーのはずなのに、他社製品は音がこもって聞こえる、いわば「音のノイズ」がはっきりとしていた。
もうひとつ、「ホームシアター」の機能に「リビングモード」。
これは、テレビの前面に搭載された照度センサーが視聴環境を把握し、視聴内容(映画、スポーツ、アニメなど数パターン)に合わせて色の今トラスを自動調整してくれる機能。しかも、視聴者のストレスにならないよう、ゆったりとチューニングするという丁寧な作りこみ。
関心をもたれたかたは、「PIONEER PREMIERE FESTA '07」へどうぞ。
8月25日から11月4日にかけて、全国17箇所で体験できる。
徹底的な「黒」
今回、「KURO」というブランドを認知させるという選択肢をとっているが、決して容易ではないだろう。
すでに大型テレビの市場には、SHARPの「AQUOS」、松下の「VIERA」、日立の「Wooo」、SONYの「BRAVIA」が先行してブランドを確立している。
後発ブランドの不利をカバーするために、耳になじみのある「クロ」という音を選んだのは正しい。
そして、感心したのはブロガー向けイベントの「黒」の統一感。
イベント前から最後まで、ひたすら「黒」。

招待状も「黒」。

案内状も「黒」。
イベントも黒一色。

スタッフの服装も「黒」。
当日配られた紙袋も「黒」で、さらに印刷された「Pioneer」のロゴも「黒」。

(中央のロゴがわかるだろうか?)
本来、ブランドロゴには利用規定が厳しく定められている。
黒地に黒のフォントでは明らかに読みづらくなる。
かなりの挑戦だろう。
とにかく「黒」に統一することで、KUROの音とイメージは刷り込まれるだろう。
実に丁寧に作りこまれたイベントだった。
筆記体がひっかかる
ただ一点気になるのが、
「seeing and hearing like never before」
というコピー。
長いうえに、フォントが筆記体になっている。
シンプルに「前人未到の黒」や「未体験の黒」といった日本語にしたり、
読みやすいフォントにしたほうが、消費者も販売店も受け入れやすいと思うが、どうだろうか。
備考
ケータイのカメラを使っているので、掲載した写真が美しくなくてすみません。
実物は本当にきれいです。
※免責事項:わたしはCyberBuzzさんからこの記事の執筆に基づいて謝礼をいただく予定です。
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