このブログパーツに関する記事には、プレスリリース以上の情報が2つ含まれているので注目したい。
広告収入を分配してブロガーの運営費に
・広告の配信は一週間あたり、最少額で二百万円。[コメント]
・ニ〜五割を書き手(ブロガー)に提供・分配
通常のクチコミ案件の謝礼を広告収入に切りかえるとしたら面白い。
記事にも「体験と引き換えに商品についての記事を書いてもらっていた」とある。
PRブログの案件から体験を、
広告から案件参加時の交通費などの経費を、
ブロガーに提供できるとしたらPRブログの新しいカタチになる。
さて、プレスリリースに、
「2008年9月期で約1.5億円の売上高を目指す」とあるので、
取らぬ狸計算をしてみる。
1.5億円×二割(ブロガーへの分配率)=3,000万円
3,000万円÷1,000(ブログの数)=3万円
このブロガーへの広告費用の提供を「運営の費用を賄う」ためと記事にあるけど、ブログの運営費用ってなんだろうか。
ほとんどのブログサービスは無料で利用できる。もし、自分でレンタルサーバーを利用してMTをまわして、独自ドメインを運用しても、月2,500円は十分すぎる。
この金額が高いか安いか、ブロガーそれぞれだろうけど、お得と考えて申し込みは増えるだろう。
ということは、ブログの数が増えて3万円は下がるという皮肉な動きが進む。
それより気になるのは、ブログ数の拡大の方向性だ。
影響力の拡大=規模の拡大?
・配信基準として、一日あたり千人以上の読者やコメントへの対応[コメント]
・数は千、月間PVは二千万。
・今後も対象ブログを増やす。
広告効果の点でブログ数の拡大を考えるなら、「ブログ・インフルエンサー」という発想に立ちかえって欲しい。
インフルエンサーが生み出す影響力は「ブログの数」×「個々のブログの影響力」で計算できる。
前者は即効性の高さで注目されやすいが、後者の「個々のブログの影響力」を向上させることでも影響力は増加する。
手段としては、会員限定のSNSでエントリーの書き方のノウハウを交換してはどうか。
例えば、先日のデジタルカメラのエントリーでも、それぞれのブログにあったカメラの機能、例えばマクロ撮影やモノクロモードなどを組み合わせることで、いろんなエントリーを書きやすくなる。
「PRブログの現実(vol.3.0 「第3回未来のCyberBuzzを創る会」で考えた)」で体験できたブロガーとサイバー・バズとの一体感が大切にされると期待している。
関連情報
サイバー・バズからの情報は3つ。
・プレスリリース
「ブログ・インフルエンサーのブログに限定した広告配信を可能にする「トクアド」開始 - 株式会社サイバー・バズ」
・社長ブログから
「会員限定ブログパーツの大幅リニューアル|渋谷ではたらくバズ社長のアメブロ 〜Ameblo of CyberBuzz president〜」
・親会社サイバー・エージェントのプレスリリース
「ブログ・インフルエンサー.../株式会社サイバーエージェント」
Webメディアでは、japan.internet.comの記事として、
「Japan.internet.com Webマーケティング - サイバー・バズ、インフルエンサー Blog 限定の広告配信「トクアド」」
→基本的には、プレスリリースそのまま。
おまけ
さて、この記事でさりげなくCyberBuzzの会員ブログの基準が部分的に公開された。
ブログ単体の一日あたり読者は1千、平均月間PVは2万。
このブログは前者は遠く及ばず、後者はほぼ5月の水準だったので、半分合格。落第しないことを祈る。
関連エントリーはこちら。
「PRブログの現実(vol.1 週刊SPAに遊ばれる)」
「PRブログの現実(vol.2 企業からみたPRブログ)」
「PRブログの現実(vol.2.5 ブログパーツの攻撃)」
「PRブログの現実(vol.3.0 「第3回未来のCyberBuzzを創る会」で考えた)」
「PRブログの現実(vol.4.0 PRブログって何なのか?)」
「PRブログの現実(vol.4.1 記事とPR広告の距離)」
「PRブログの現実(vol.4.2 伊藤穰一氏の冴えた書きかた)」