
手にとって重さを確かめようとして、ためらった。
静かな店内を見渡してようすをうかがう。
というのは、ここは地元の金物屋でもなく、スーパーの台所用品のコーナーでもない。
東京は丸の内、OAZOという商業施設のなかにある書店『丸善』

スーツ姿のビジネスマンやビジネスウーマンたちが、お目当ての雑誌の品定めに集中している。
鍋を振りかざすには勇気がいる場所だ。
さて、無水鍋は雑誌エリアの「料理」コーナーにある

有元葉子さんという料理研究家のおすすめアイテムとして、
関連する料理本と並んでいる。
確かに、料理本を買うと、そのなかで紹介されている調理用具が必要に思えてくる。
さらには、おすすめのアイテムがないから、おいしく作れないと言い訳したくなる。
その点では理にかなった配置といえる。
でも、不思議と違和感がないのは、書籍と調理用具という組み合わせがインターネットの世界では普通だからかもしれない。
無水鍋を買う場所(Web篇)
Amazonで「無水鍋」を検索するとこう表示される。
1つ目は、書籍。
![]() | 有元葉子の無水鍋料理 有元 葉子 by G-Tools |
2つ目は、鍋そのもの。
![]() | 無水鍋 24cm by G-Tools |
3つ目は、別の著者の無水鍋の本。
![]() | 無水調理鍋でかんたんクッキング 大塚健司 by G-Tools |
4つ目は、別のサイズの無水鍋そのもの。
![]() | 無水鍋 20cm by G-Tools |
と続く。
リアル版とまったく変わらない、むしろサイズが複数種類あるので、より選択肢は豊富だ。
リアル書店の未来形?
考えてみれば、グラビアアイドルの写真集発売を記念したサイン会も「本」+「アイドルというリアル」の組み合わせ。
鍋以上の新しいしかけがまだまだできそうだ。
本屋好きのわたしとしては、リアル書店の新しい可能性を感じて楽しくなった

がんばれ、丸善さん!
(ちなみに、Amazonも愛用している

おまけ

鍋の代わりに持ってみた鉄のフライパン。意外に軽い。
musui.co.jp、というURLが洒落ている
