でもこの発見をエントリーを書かずにいられない。
ブログ読書のみなさん、ご存知だろうか?
どうやらコンビにチェーンのひとつ、ファミマ(正式名称ファミリーマート)で売っている「ノーカロリーコカ・コーラ」は特別なのだ。
残念ながらキャンペーンに当たりやすいというわけではない。
わたしは一日2本のペースを守っているが、シールをめくっても「Try Again」の文字しか見たことはない。
そもそも、ダイエットをノーカロリーに置き換えたのに便乗して、ハズレをTry Againと命令型にするのはどうかと思う。
少々脱線してしまった。失礼。
さらに突然失礼する。
みなさん、ナノマーケティングの世界へようこそ。
近年、消費者ニーズの多様化に伴って、企業活動はさらに激しい競争にさらされている。
『神は細部に宿る』の言葉にあるように、その競争はミクロを超えて、もはやナノレベルに達しているといえる。
ときに消費者が気がつかないのではと懸念されるほどだ。
そのナノレベルの発見をとりあげていく、題して「ナノマーケティングレポート」。記念すべき第一回は、コンビニ業界を研究対象とする。
早速、この資料を見てもらいたい。
左から
・LAWSON
・FamilyMart
・セブンイレブン
・ampm
の四つの大手コンビニチェーンのレシートを、サイズの小さい順に並べてみた。
いずれも先週前半にノーカロリーコカ・コーラを1本買ったときのものだ。
(なお、この調査の機密性からレシートの一部は削除した。)
情報構造は共通している。
まず、レシート最上部に「チェーン名」「店名」「住所」「電話番号」という店舗の属性を明記。
続いて「領収書」と定義して、この商取引を特定する情報として「日付」「曜日」「時刻」へほりさげていく。
問題は「商品名」にあったら。
改めて左から。
・ノーカロリーコカ・コーラ500ML
・♪ノーカロリーコカ・コ
・ノーカロリーコカ・コーラ500ML
・ノーカロリーコカ500
え?と思ったかたのかたのために、拡大しよう。
そうファミマだけ、「♪」が頭につくのだ。
500mlというサイズもなく、半角で表示もせず伝えようとする「♪」の意味がわからない。
あえて読むなら、ルンルンだろうか。
商品名の最初の「ノー」というネガティブさを中和するのが役目なのだろうか。
それにしてもなぜファミマだけ?謎だ。
さらに、ほかのレシートからも熱すぎる戦いの様相が見え隠れする。
例えばセブンイレブンとローソン。
半角、かつ500MLのサイズまで表示して、優等生の雰囲気を漂わせる。
だが、セブンイレブンは「コカ」と「コーラ」の間の「・」をさりげなく抜いて、インク代を節約し、商品名を表示することにエネルギーをそそいでいる。
ぎりぎりの駆け引きに息がつまりそうだ。
さらに、もっともレシートを贅沢に使って地球に厳しいampmは唯一、URLを掲載している。
ライフカード以来流行する「続きはWebで」をいち早く導入しているのだ。
たかがレシートとあなどれない。
縦横数センチ四方のペーパージャングルで戦いが繰り広げられているのだ。
そう、これこそ「レシートマーケティング」なのだ!
以上、レポート終了。
このブログをお読みのかたで、もしコンビニでノーカロリーコカ・コーラを買うなら、ファミマを選んでみてほしい。
ちなみにペプシNEXに「♪」はついてこないので注意が必要だ。
(ここで各社の名誉のために申し上げる。
わたしの生活にはノーカロリーコカ・コーラもファミマはじめとするコンビニ各社の存在は欠かせない。
日々これ感謝である。)
※読者のかたへのお願い
もしこのエントリーを読んだかたのなかに、「♪」を見たことのあるかた、もしくは実際に買って確かめてくれたかたがいれば、ぜひコメントやトラックバックで教えてくれるとありがたい。
このことがわたしだけの幻覚でないことを証明したい。よろしく頼む。
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