米Yahooが、無料提供しているウェブ電子メールサービスのストレージ容量を5月から無制限にする計画だ。電子メールサービスを無料で提供する大手企業のうち、容量を無制限とするのはYahooが初めて。今後、他社もこの動きに追随する可能性が高い。
(米ヤフー、無料メールサービスの容量を無制限に - CNET Japanから引用)
先日のエントリー「書評『Gmail Book』、魚輪さん流Web2.0の本」からWebメールのニュースが気になっていたところに、Yahooに動きがあった。
無制限とはずいぶん思い切ったアクションだと思っていたら、ニュースの最後に戸惑った。
Yahooでは、全世界を対象に5月より順次、容量無制限のサービスを提供開始し、その後1カ月以内に日本と中国を除くすべての利用者をカバーしたいとしている。Yahooでは「これらの市場(日本と中国)におけるストレージ計画も、引き続き考えてゆく」と述べている。
(米ヤフー、無料メールサービスの容量を無制限に - CNET Japanから引用)
なぜ、日本と中国が除かれたのだろうか。
・Yahooメールの利用ユーザーが多すぎる?
過去のエントリー「FONでmyloは息を吹き返すのか?」で紹介した「ネット接続0円」の衝撃波 (時流超流):NBonline(日経ビジネス オンライン)の2ページ目には、「ソフトバンクVSNTTの2強時代」と題して、ブロードバンド接続サービスのシェア(2006年末)の円グラフが掲載されている。
これによると、ソフトバンクBBのユーザーは525万人、国内シェアの20.4%を占める。
さらに、
Yahoo!メール メールボックス容量が最大2GBに!!
にも、2004年時点のデータをもとに利用者は国内No.1をうたっている。ソフトバンクBBの利用者に無料ユーザーを加えた規模を考えると、無制限という選択を早々には実施できないだろう。
でも、中国はさらにすごかった。
ヤフー中国(7701万)
(【中国IT事情】フリーメールアカウント発行数は4億7000万:日経パソコンオンラインから引用)
・Googleのプレッシャーが低い?
検索エンジンのシェア :検索エンジンのトリビア ::SEO塾の検索エンジン対策によると、
アメリカでは30%を切っている(2005年6月)のに、日本では50%超(2005年11月)を維持している。そのため、Gmailのプレッシャーを感じるより、Yahoo!メールの運用が優先されたのかもしれない。
ほかにも、Yahoo!JAPANの独立性が高いのか?、など想像はふくらむが、このあたりで切り上げる。
さて、日本では追う側になるGoogleおよびGmailにも動きがあった。
グーグルが提供しているメールサービス「Gmail」日本語版が携帯電話に対応した。NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの3キャリアに対応する。
(携帯電話から閲覧可能な「モバイルGmail」が開始--添付ファイルも表示 - CNET Japanから引用)
auの検索エンジンとしても採用されたGoogleは、モバイルから日本市場を突破口にするのだろう。一方、Yahoo!はソフトバンクとの関係が強固になる分、他のキャリアとの関係に変化が現れるのだろうか。
いずれにせよ、Yahoo!メール、Gmail、ともに使っている立場のわたしてしては、うれしい動きだ。